サイトマップ
緑水書道教室トップページ毎月の手本> 令和3年7月号課題  
トップページ
最新情報
毎月の手本
何気ない話題
トピックス
バックナンバー
教室の場所
お問い合わせ
槙本緑水のブログ
月間教育書道誌「芦辺」
芦辺月例課題(令和3年7月号課題)
初級【漢字二体】
楷書 行書
安詳恭敬(あんしょうきょうけい)     
落ち着いて、物事の取り扱いを丁寧にし、礼儀正しく、心につつしみの多いこと
子どもの教育についての四つの要諦
出典:小説嘉言(朱熹・南宋)      
 
上級【漢字二体】
行書 草書
流水如有意(流水 意(い)あるが如く)    
流れる水はまるで心があるかのように
出典: 嵩山に帰りての作 (王維・盛唐) 七言律詩の第三句  
 
 
【細字】
 
【臨書】
楷書 行書
多宝塔碑(顔真卿    蜀素帖(米芾)   
       
南陽岑勛 (なんようのしんくん)   凌霄恥屈盤(りょうしょう くつばんを  
南陽…地名 岑勛…名前   はず) 空を凌いでいるわだかまるのを  
    恥じるかのように  
      
 
                   
                        
     
     
     
 
師範【漢字二体】
行書 草書
過中有福也(かのなかにふくあり)
不幸の中にも思わぬ幸福の種子が宿っている
     
                                 出典: 淮南子・説林
 
 
     
   
【条幅】 一般課題
借住郊園舊有縁 緑陰清晝静中便 空鉤意釣魚亦楽 
高枕臥游山自前 露引松香来酒盞 雨催花気潤吟箋
人来毎問農桑事 考證床頭種樹篇
【読み】
借りて郊園に住むは旧(もと)より縁有り。緑陰 清昼 静中に便(べん)なり。
鉤(こう)を空しくして意に釣れば魚もまた楽しみ、枕を高うして臥游(がゆう
れば山自(おの)ずから前(すす)む。露は松香を引きて酒盞(しゅさん)に
来たり。雨は花気を催(うなが)して吟箋(ぎんせん)を潤す。人来たりて毎に
問う農桑の事。考證す床頭の種樹篇。
【意味】
庭園を借りて住むのは昔からの縁によって、涼しい昼の緑の木陰は静かで
心地よい。針をつけずに釣った気分でいれば魚も楽しみ、枕を高くして寝ころ
んでいると山が目の前にやってくる。露は松の香を酒盞(さかずき)の中に引き
込み、雨は花の匂いをきわ立たせて吟箋をしめらす。人が来ていつも問うのは
農作業のこと。床に置いた種樹篇を調べてみよう。
*空鉤…釣り糸の先に針がないこと。(太公望の逸話が思われる)
*臥游…寝ながら名所、旧跡の地図などを見て楽しむ。 *吟箋…詩を書く
ための用紙 *農桑…農作業 *種樹篇…樹木の育て方の本 
写真課題の三字目「坐」は墨場必携の間違い、正しいのは上記のとおり。
            【出典】 夏日飲山亭)(劉因・元
     
     師範課題
     
豫章翻風白日動 鯨魚跋浪滄溟開 且脱剣佩休徘徊
西得諸侯棹錦水 欲向何門跋珠履 仲宣楼頭春色深
青眼高歌望吾子 眼中之人吾老矣 
【読み】
豫章(よしょう)は風に翻(ひるがえ)って白日動き、鯨魚(けいぎょ)は浪を跋(ふ)
んで滄溟(そうめい)開く。且く剣佩(けんぱい)を脱して徘徊するを休(や)めよ。
西のかた諸侯を得んとして錦水に棹さす。何れの門に向ってか珠履(しゅり)を
跋(ふ)まんと欲する。仲宣(ちゅうせん)の楼頭(ろうとう)春色深し青眼高歌し
て吾子(ごし)を望む。眼中の人吾は老いたり。
【意味】
君の才能の壮大さはあの予章の木が風になびくときのように太陽をもゆるがし、
鯨が波を蹴たてるように大海原をも二つに切り開くほどだ。まあ剣や佩玉を
といて、歩きまわるのをやめたまえ。君はこれから、西方の諸侯に仕えようとして
錦水に舟を浮かべるのだが、どこの門口で真珠の履(くつ)をはこうというのだね。
この仲宣の楼のあたり、春の色は今まさに深まっている。親しみのこもった眼ざ
しで、高らかに歌いながら君の姿を見やれば、いつも吾が目の中に浮かぶ人、
そして今、吾が目の前にいる君よ、ぼくももう年をとったなあ。
*豫章…巨大な楠の木、王郎の奇才にたとえる。 *滄溟…大海 
*跋珠履…諸侯に仕え、上客として待遇されること。 *仲宣楼荊州にあった 
楼。魏の詩人王粲(おうさん)がこの楼に登って「登楼の賦」を作ったため仲宣楼
とよばれた。仲宣は王粲の子(あざな)。 *吾子…あなた 
 
          出典短歌行贈王郎司直 (杜甫・盛唐)   
 
  
  
 
毎月の手本のページへ
Copyright (C) 2017 緑水書道教室. All Rights Reserved.