門外平湖百頃寛 庭前翠竹繞欄干 鳥啼花笑四時好 |
几浄窓明六月寒 賸可琴書供晝永 不妨管弦到更闌 |
留行莫爲歌楊柳 作計應須趁牡丹 |
【読み】 |
門外の平湖 百頃(けい)寛(ひろ)し 庭前の翠竹欄干を繞る |
鳥啼き花笑い四時好し 几(き)浄く 窓 明らかにして 六月 |
寒し 琴書の昼永に供するに賸(あま)る可し 管弦の |
更闌(こうらん)に到るを妨げず 行くを留め爲に楊柳を歌う |
ことなかれ 計を作(な)し 応に須らく牡丹を趁(お)うべし |
【意味】 |
門の向こうの平坦な湖は百頃の広さ。庭の前の青竹が欄干
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をとりまくように生えている。ここは鳥が鳴き花が咲き乱れ |
一年中素晴らしい所。机の上はきれいで窓辺は明るく、六月 |
だというのに涼しく感じる。日中、琴を弾いたり書を読んだ |
りして過ごすが昼間が長く感じられ時間を持て余している。 |
夜更けまで楽器を奏でてもそれを妨げる者はいない。旅立 |
つのを止めて、別れの曲「折楊柳」を歌わせないでくれ。 |
頃合いをみて牡丹の花を見て回ろうではないか。 |
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*頃…面積の単位。百畝。*四時…一年中、春夏秋冬 |
*琴書…琴と書物 *昼永…昼間が長く感じられること |
*作計…計画をたてる |
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【出典:趣劉聖與寓王甫桂墅(劉宰・南宋)】 |
※作者名が墨場必携やネットで王庭珪のなっているが間違いです |