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槙本緑水のブログ
月間教育書道誌「芦辺」
芦辺月例課題(令和6年6月号課題)
初級【漢字二体】
楷書 行書
和光同塵わこうどうじん)     
  すぐれた知識や才能を隠して、俗世間の人々の間で暮らすこと。
仏教では、菩薩が衆生を救うために、姿を変えて、現世に現れること。
               【出典:『老子』第4章、第56章    
 
上級【漢字二体】
行書 草書
水花開更落すいかひらいてさらにおつ)    
はすの花が開いて、また落ちる。
 
【出典:王 漁洋・清】 
 
 
【細字】
 
 
【臨書】
楷書 隷書
多宝塔碑(顔真卿     曹全碑(後漢)   
       
布衣一食不出(戸庭)
読み:ふいいちじきし、こていを 
いでず
粗衣粗食に甘んじ、一歩も
戸庭に出ず…
 
 無文不綜賢孝(之性)
読み:ぶんとしてすべざるはなし
けんこうのせい
通じない文はなかった。賢孝
の性質は…
 
 
 
 
 
     
     
     
 
師範【漢字二体】
行書 草書
寛如能容物(かんじょよくものをいる)
 
寛大な心を持って、物事をおおらかに受け入れること
 
               【出典:謝譲・
 
 
     
 
【条幅】 一般課題

  
臥病空山春復夏 山中幽事最能知
雨晴階下泉聲急 夜静松間月色遅 
把巻有時眠白石 解纓随意濯清漪
呉山越嶠倶堪老 正奈燕雲繋遠思
【読み】
病に臥し空山 春復た夏 山中 幽事 最も能く知る
雨晴れて階下に泉聲急に 夜静かにして松間に
月色遅し 巻を把りて 有時 白石に眠り 纓(えい)
を解きて随意 清漪(せいき)に濯う 呉山越嶠 倶
に老に堪えたり 正に奈(いかん)ぞ 燕雲に遠思
を繋ぐを
【意味】
病に臥している静かな山中、春が来てまた夏が
来る。 山中では幽玄な出来事がよくわかる。
雨が上がり、階段の下の泉は音をたてて流れ
静かな夜、松林に月光はゆっくり移る。時には
巻物を手に白い石の上で眠り、冠のひもを解いて
気ままに清らかな水で洗う。 呉山も越嶠も老後
を過ごすに十分だが、遠く燕雲に思いがいき、
この気持ちをどうしようか (どうしようもない)
 
*幽事…俗世間と離れたもの静かな事柄 *有時…時には
*解纓…冠のひもを解く *随意…気ままに 
*清漪…清らかな波 *燕雲…明代の天子の都、北京あたり
*遠思…遠くを思いやる。遠く思いを馳せる。
 
     出典:臥病静慈寫懐(王守仁・明)
 
     師範課題
     
城上春雲覆苑牆 江亭晩色静年芳
林花著雨燕支湿 水荇牽風翠帯長
龍武新軍深駐賛 芙蓉別段漫焚香
何時詔此金銭會 暫酔佳人錦瑟傍 
【読み】
城上の春雲 苑牆(えんしょう)を覆い 江亭の晩色
年芳 静かなり 林花 雨を著けて燕支 湿(うるお)い
水荇 風に牽かれて翠帯長し 龍武(りょうぶ)の新軍
深く輦(れん)を駐(とど)め 芙蓉の別殿 漫(みだ)り
に香を焚く 何れの時にか此の金銭の會を詔して
暫く酔わん 佳人琴瑟の傍(かたわら) 
 
【意味】
長安城の上に浮かぶ春の雲が芙蓉苑の垣根を覆い
曲江の亭には日が暮れて春景色はしんと静まって
いる。林の花は雨に降らされて、ほう紅を濡らし
たかのよう。アサザの葉は風に吹かれて緑の帯が
長く連なったかのよう。粛宗が新たに編成した
近衛軍は上皇の御車を興慶宮の奥深くに留めて
おり、芙蓉院の別院ではいたずらに香をたいて
御幸をお待ちするばかりだ。いったい何時になった
ら詔が下され、金銭をまき散らす盛大な宴会が
開かれて、錦瑟を演奏する美人の傍でしばし酔い 
にふけることができるのだろう。 
*苑牆…芙蓉苑の垣根 *燕支…ほう紅 *水荇…アサザ
龍武新軍…粛宗が新たに編成した近衛軍 
*輦…天子が乗る車 *漫…そのかいがないということ
*錦瑟…美しい大琴
 
 【出典:曲江對雨(杜甫・盛唐)】
 杜甫全訳注一(下定正弘・松原朗)講談社学術文庫
 
  
 
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