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槙本緑水のブログ
月間教育書道誌「芦辺」
芦辺月例課題(令和6年9月号課題)
初級【漢字二体】
楷書 行書
秋風過耳しゅうふうみみをすぐ)     
富貴之于我 如秋風之過耳(富貴の我におけるや 秋風の耳を過ぐるが如し)
自分にとっては富も位も何の魅力もない。ただ秋風が耳元を過ぎるほどのことだ。
出典呉越春秋    
 
上級【漢字二体】
行書 草書
詩寒半説雲しはかんにしてなかばくもをとく)    
詩は大半は雲をうたって素朴な味わいがある。 
                       *寒…素朴といった意味合い
                         
                               【出典:北山作 (劉克庄・南宋)】
 
 
【細字】
 
 
【臨書】
楷書 隷書
多宝塔碑(顔真卿     曹全碑(後漢)   
       
信女普意善来
読み:しんじょふいぜんらい… 
信女の普意らが協力のため訪れて…
*信女…在俗の女性信者
*善来・・・来客に向かって感謝やねぎらいを
表す言葉。 ようそそ。よく来た。
 
 収養季祖母
読み:きそぼにしゅうようせられ…
祖父の妾に養育され…
*季祖母…羲祖母
 
 
 
 
     
     
     
 
師範【漢字二体】
行書 草書
開秋肇涼風(かいしゅうりょうふうはじむ)
 
秋になって涼しい風が吹いてきた。
 
                       出典:晉書・漢魏六朝
 
 
     
 
【条幅】 一般課題

  
陣陣新寒入布裘 偶乗小酔得閑遊 丹楓落日野橋晩
断雁湿雲江路秋 馬得一鳴何恨斥 金経百練豈容柔
不知千載塵埃里 更有吾曹強項不 
【読み】
陣陣たる新寒布裘(ふきゅう)に入る 偶(たまたま)小酔に乗じて
閑遊を得たり 丹楓落日野橋の晩(くれ) 断雁湿雲江路の秋   
馬一鳴を得て何ぞ斥(しりぞ)くを恨まん 金経百練豈(あ)に
柔を容(い)れんや 知らず 千載の塵埃の里(うち) 更に吾曹
(ごそう)の強項(きょうこう)あるやいなや
【意味】
寒さが感じられる季節。風が盛んに吹いて皮ごろもの中へ
入って来る。たまたまほろ酔い気分でのんびりと散歩に出かけ
た。真っ赤に紅葉した楓が入日に映えて、野のはずれの木橋
あたりは暮れていく。列を離れた一羽の雁が湿った雲を背景
に飛んでいき川沿いの路はいま秋景色。馬が一声鳴くのを
聞いて どうして退けられたのを恨むことがあろう。 仏教の 
経典は何回学んでも どうして柔らかくなることがあろうか。
 (教えや信念は堅固で変わることが無いという意味か?)
千年の時が流れても、汚れたこの世の中に強情な我らのような
者たちが、まだいるかどうかわからない。
*陣陣…風が盛んに吹くさま *布裘…皮ころも。皮のコート。  
*断雁…群れからはなれた雁 *吾曹…我ら。われわれ。 
*金経百練…仏教の経典で何回も修行を積むこと。
*強項…首が硬直して自由に動かせないこと。(強情と訳した)
 
※五句、八句 難解です。再考の余地あり
 
出典:西酒家二首 其一(陸游・南宋)
 
     師範課題
     
秋風蕭瑟天気涼 草木搖落露為霜 羣燕辭帰雁南翔
念君客遊思断腸 慊慊思帰戀故郷 君何淹留寄他方
賤妾煢煢守空房 憂来思君不敢忘 (以下略)
【読み】
秋風 蕭瑟(しょうしつ)として天気 涼しく 草木 搖落(ようらく)
して露 霜となる  群燕(ぐんえん)辞(じ)し帰り 雁(がん)
南へ翔(と)び 君(きみ)が客遊(かくゆう)を念(おも)えば   
思い腸(はらわた)を断(た)つ 慊慊(けんけん)として帰ら  
んと思い故郷を恋(こ)わん 君 何ぞ淹留(えんりゅう)して
他方に寄(よ)るや 賎妾(せんしょう)煢々(けいけい)として 
空房(くうぼう)を守り 憂い来たって君(きみ) を思い敢(あえ)      
て忘れず・・・ 
【意味】
秋風がわびしげに吹き、肌寒くなってきた。草木は葉を落とし
露は霜となった。燕の群れが帰っていき、雁は南へ飛ぶ。
あなたも旅の愁いに沈んでいるのでしょうか。それを思うと
はらわたが引き裂かれそうです。心満たされず、すぐにも帰り
たいと、故郷を懐かしんでおいででしょうか。どうしていつまでも 
異国に留まっていらっしゃるのですか、私は空しく留守の家を
守っております。しかしあなたのことを忘れる時はなく・・・ 
 
*天気…気候。空気。時候 *搖洛…ゆれて落ちるさま
 
      【出典:燕歌行(曹丕・漢)
 
 
 
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